2012/5/15　
2012年度第1回アキバテクノクラブオープンセミナー
2012年度第1回東京まち歩き研究会
　
　講師：齊藤 心吾氏
　（株式会社エイベック研究所 マーケティング本部
　　ソリューション営業部 マネージャー ）

　テーマ：『つながることが価値になる
〜インターネットが実現する心あたたまる関係と収益化〜』 　

■企業におけるソーシャルメディアの活用状況は？ 　

　平成24年度第一回のオープンセミナーは東京まち歩き研究会との共催ということで、ソーシャルメディアを活用した企業コミュニティの構築と運営を社業とする新しいビジネスモデルを確立し、いまや約300社の顧客を持つほどに成長されたエイベック研究所ソリューション営業部マネージャーの齊藤心吾氏に、社業での豊富な経験を基にしたソーシャルメディアを活用した個人顧客と企業との関係についてお話いただきました。
　講師はFacebookやTwitterやMixiなどのソーシャルメディアを、価値観と現実生活、情報交換と関係構築という４キーワードと２軸が構成する空間の中に位置付けし、１６年の研究結果から、企業コミュニティが成立するのは価値観と関係構築という空間であると説明され、その空間の中で「企業と顧客が価値観を共鳴しあう場を構築することで、心あたたまる関係を収益化ができる」と話されました。
　具体的な事例として、花王、カゴメ、ベネッセ等を紹介され、成功事例のひとつとして企業が対話の場を用意してターゲットを誘導、「ターゲットが反応しやすいイベントを設計してUGCを生成」「生成したUGCを商品や、Facebook/Twitterなどの外部ソーシャルメディアへアウトプット」、「アウトプットしたUGCから新規顧客の獲得」というループを回転させることで、このような空間を醸成していったという事例を紹介されました。

（写真をクリックいただくとご講演の様子がご覧いただけます）

■ １６年間の蓄積は大きい！

　エイベック研究所は設立して１６年、当初はWebやホームページの制作会社としてスタートし、ソーシャルメディア活用のコンサルティング事業に移行したとのことで、移行当初は顧客がゼロといった状態から、苦労をかさねて顧客を開拓、現在では約300社の顧客を持つまでに成長を遂げたという経験談には、16年間に蓄積したノウハウの片鱗が随所に感じられ、Q&Aや懇親会の席上でもそのユニークさが披露されることとなりました。

　すでに中国などへの進出は計画されているとのことでしたが、このような日本発のソーシャルメディア分野のコンサルティングファームが、世界市場においても大活躍をしてほしいと願わずにはいられない講演となりました。

（写真をクリックいただくと懇親会の様子がご覧いただけます）