2010/2/25 (独)情報通信研究機構
『情報通信ベンチャーフォーラム2010』
〔会場:秋葉原ダイビル2F 秋葉原コンベンションホール〕
■基調講演:東京大学森川教授 「うならせるICT」
秋葉原ダイビル2階のコンベンションホールにおいて、2月25日14時から「情報通信フォーラム2010」が、主催が2年前まで秋葉原ダイビルにも入居されていた(独)情報通信研究機構、そして総務省・日商・東商・(社)日本協会の後援で開催されました。
主催者挨拶に引き続いて行われた基調講演は、やはり2年前まで秋葉原ダイビル13階に実証実験ルームを設置して、の産学連携プロジェクトを強力に推進された東京大学の森川先生が、「変革期におけるベンチャーへの期待 〜うならせるICT」というタイトルで講演されました。
まさに変革期にある我が国の経済環境の中で、ICT技術は新しい社会を創り出す最重要な技術に成長した。その成長の中で例えば関連の技術開発でみると、秋葉原ダイビル13階に2年前まであった「ユビキタスネットワークテストベッド」では、コンテキスト抽出信号処理・学習技術、コンテキスト記述方式、センサーマイニング技術、センサウエブサービス技術、極低消費電力超小型センサノードなどの基盤技術の研究開発が進み、その後の改良や実証実験を経てまさに実用化の段階に到達している。これらのユビキタス関連の基盤技術は、残念ながら今まではなかなか様々な応用分野での実用化が進まなかったが、アメリカや英国でユビキタスネットワークの特徴でもあるストリームデータを収集・処理して、実空間における行動と結び付ける様々な試みが実用段階に入ってきているとのことでした。
このような環境の変化は、情報通信系ベンチャーにとっては絶好のチャンスであり、従来の「性能を上げる研究開発」から「うならせる研究開発」に研究開発の軸を追加して、世の中の多くの企業が、自社だけでなく共創すなわち企業同士が相互に補完しあっていく環境にシフトしていく中で、大いにその活躍が期待できる情報通信系ベンチャーの経営者たちを激励されました。
基調講演に引き続き、情報通信系ベンチャー4社の若き経営者たちが、社業の紹介、夢と現実とのギャップ、経営課題、将来戦略などを熱く語られ、ベンチャーフォーラム2010の熱気は、情報交換会へと引き継がれ、また多くの新しいネットワークが生まれることとなりました。
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