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研究会

2010/6/1 産業技術総合研究所・筑波大学
 
つくばイノベーション&スタートアップス(TIS)研究プロジェクト
第一回 「イノベーション人材育成(ポストドクター)の現状と企業における認識」

(日本学術振興会「科学研究費補助金」基盤研究「大学公的研究機関におけるベンチャー創出とイノベーション人材育成に関する研究」研究代表者:木村行雄 期間:2010年4月〜2013年3月)

〔秋葉原ダイビル11F 産業技術総合研究所大会議室〕
  

 2010年6月1日18時半から、産総研11階大会議室1において、上記プロジェクト第一回が開催されました。
〔発表者:木村行雄(産総研企画本部産業技術調査室総括主幹、筑波大学大学院・東京都市大学非常勤講師)〕
 本プロジェクトは、上記科研費採択テーマに基づくものであります。昨年度実施した「アカデミックベンチャー研究プロジェクト」を継承し、特に、「筑波地区やそれに関連するテーマ」を中心として検討する試みであります。次回以降「日本における中小・中堅企業の実情と戦略」9〜10月、「大学発ベンチャー(米国事例の現状と筑波事例を中心に)」11〜12月、「サービスサイエンス(サービスイノベーション)」1〜3月を予定しています。今年の目標の一つとして、「起業家、中小企業経営者等の「実務家」を集め、『新たな企業産業作り』に向けた活発に展開」も構想しております。

 今回の内容としては、『主に「ポストドクター」についての発表とそれに対する討議』が行われました。官庁・大学・大手広告代理店・ベンチャー企業経営者等20名のメンバーからも自らの体験に基づく意見が多数出されました。
 日本では現在16000人のポスドク人材(主に自然科学系)が存在し、うち2000人が筑波で活動していることや、多くのポスドク人材が「大学研究者」ポストに固執していること、それを解消するために官学(含む独法・大学)による様々な試みが行われていることが紹介されました。一方、(民間における受け入れ側である)日本における中小・中堅企業の現状では、製造業も事業所数においては大きな減少傾向が見られると共に、多くの場合、「研究開発を含む」人材面の確保の厳しさが明らかにされました。
 この双方の問題がマッチングが可能であるかどうか、雇用者側である企業のアンケート回答を中心に様々な検討が行われました。結論として「(企業側の)ポスドクそのものに対する認識の低さ」、「分野が異なる人材の確保の困難さ」が露呈されました。昨年来の「大学発ベンチャー等」の議論と同様に「科学技術政策テーマと現実の産業組織の方向性」のギャップが再度明らかにされる結果となりました。
 次回以降の「中小・中堅企業」、「大学発ベンチャー」等の議論においても問題とされる「研究開発型企業」の新たな事例も幾つか紹介され、今後の産業作りに対する大いなる問題が提起されました。ご参加頂いた皆様、本当にありがとうございました。        (文責:産業技術総合研究所 木村氏)

(写真をクリックいただくと、研究会の様子がご覧いただけます)

 
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