2011/2/9　産業技術総合研究所　ベンチャー開発部　 　

日時： 2011年2月9日（水）　13:00〜17:40
会場：秋葉原ダイビル5階　5B会議室

『第７回　タスクフォース成果報告会』

　
■プレゼンテーション　
　 　
　

イノベーション推進本部ベンチャー開発部では、先端的な技術シーズのベンチャー事業化によるイノベーションを意図して「スタートアップ開発戦略タスクフォース」を提唱し、これまでの8年間で実施したタスクフォースは67件であり、40社の産総研技術移転ベンチャーを創出しています。
今回は成果報告会として、タスクフォース発のベンチャー企業や創業を間近に予定しているタスクフォースについて、ビジネスプランや活動内容が紹介されました。

「グリーン花火の開発と実用化」〔タスクフォース〕では、固体ロケット推進薬や無煙発射薬等のハイテクを使って人と環境に優しいグリーンな花火を作ることを目指し、テーマパーク・結婚式場・老人ホーム等、人が密集した場所でも安全に使える製品の工業生産を考えています。
「廃熱を直接電気に帰る熱発電システムとそのビジネス展開」〔（株）TESニューエナジー〕では、熱を直接電気に変換する技術を基に、工場・廃棄物処理施設・船舶や自動車のエンジンなどの廃熱を利用した発電システムを提供します。
「サービスロボットの安全を保証するD3プラットフォーム」〔（株）D3基盤技術〕は、センサ・モータからなる分散制御系の安全を保証する基盤技術であり、分散制御（Distributed）、確定的動作（Deterministic）、高信頼（Dependable）を実現したコンパクトで使い易い通信システムです。もとは自動車用に開発され、航空・鉄道分野での使用実績と最高レベルの安全保障を取得済みのTTP（Time Triggered Protocol）を使用し、ロボット開発者はC3プラットフォーム上でユーザアプリケーションを自由に実装できます。

■ ポスター展示

　プレゼンテーション後には、ポスター展示コーナーにて名刺交換会となり、多くの人で賑わいました。
ポスター展示のみのタスクフォースや企業もあり、熱心に説明を聴く姿があちらこちらに見受けられました。

　「ビデオ映像からのデモグラフィック調査ソフトウェア」〔タスクフォース〕は、「人物上半身検出による人数カウント」と「顔認識による人物プロフィール推定（性別・年齢・笑顔度）」を統合した自動デモグラフィック集計および人物プロフィール推定ソフトウェアです。時間帯ごとの通過人数と性別・年代の構成比率などを算出する歩行者・来店者・来場者デモグラフィック調査、端末操作者のプロフィール推定やeラーニングなどでの学習者状況把握など、その結果を安価に提供する新しいビジネスを創出したいと考えています。

　スタートアップアドバイザーに促され、実際に顔認識による人物プロフィール推定を試してみました！実年齢よりかなり若く？！31歳と推定されました。なかなか気分が良くなるシステムでしたが（笑）、年代推定精度としては、±10歳幅90%、±5歳幅80%とのことでした。

　その他にも、計量標準の遠隔校正を可能にする「時間周波数遠隔校正用小型端末装置」、世界初の「ダイヤモンドの応用展開への大型単結晶素材ビジネス」、新たなセキュリティレイヤである「強固な認証および暗号鍵分散管理技術LR-AKEの市場への適応」、携帯電話のアプリを用いたちらつき知覚（フリッカー）に効果のある「高度汎用型フリッカー計測技術を用いた疲労計測および健康管理増進システム」について、ポスター展示が行われました。

（写真をクリックいただくとポスター展示と懇親会の様子がご覧いただけます）