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2011/2/18 
人間総合科学大学

心身健康科学サイエンスカフェ
2010年度 第3回 ミニミニ講座
 『人と自然と生命(いのち)の共生のかたち
   〜脳、環境そして心身健康科学〜』


日時: 2011年2月18日(金)18:00〜19:30 
会場:人間総合科学大学東京サテライト(秋葉原ダイビル12F)

■人間総合科学大学・大学院 林しん治教授

 平成23年2月18日18時から、秋葉原ダイビル12階の人間総合科学大学東京サテライトにおいて、人間総合科学大学・大学院の林しん治教授による「人と自然と命(いのち)の共生のかたち  〜脳、環境そして心身健康科学〜」と題した講演が行われました。この講演は昨年10月に名古屋で開催された生物多様性条約のCOP10において、日本政府が提案した「里山イニシアティブ」の、報告書作成に携わった講師が、その概要を説明されるものでした。

 日本人は昔から自然と巧みに共存共生する知恵を用いて、人手が加わることによって生物の多様性と生産性が高い社会を作ってきました。具体的には、このようなエリアは「里山」そしてその海版は「里海」とよばれ、これらのエリアを守り後世に伝承していく知恵によって、持続的かつ循環的社会を続けることが出来たといえます。ところが20世紀以降の社会の急速な工業化と都市化の影響で、我々が保ってきた共生のバランスが崩れてきています。これは生物多様性にも著しい変化として表れており、「ある限界をこえると回復不可能になる」との言葉通り、絶滅してしまった生物もかなりの数に上ります。

 そこで日本政府は「SATOYAMAイニシアティブ」を提出し、自然復元力の範囲内での環境容量の利用や、自然資源の循環利用などを、里海として横浜市海の公園におけるアマモ場再生活動等の具体例も織り交ぜて提案し、SATOYAMAイニシアティブ国際パートナーシップ(IPSI)という新しい枠組みの発足へとつなげていった、とのことでした。

 心身健康科学についても同じようなことがいえて、人の心の健康は人の体と無関係ではなく、人間社会や文化を含めた広い意味での「環境」を無視しては心の健康が維持出来ないことはよく知られていますが、解決策を考えていく上ではこの「SATOYAMAイニシアティブ」の中に、多くのヒントが含まれているはず、と講師は結論付けられました。


 
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