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講演の様子 

2011/3/4  つくば市、筑波大学、産業技術総合研究所
『いばらき圏央道 産業交流フォーラムinAKIBA』

会場:秋葉原ダイビル5階カンファレンスフロア5C


■ ライフ・イノベーション
〜健康サービス・介護福祉・生活支援ロボット〜

 アキバテクノクラブメンバーである産業技術総合研究所、つくば市、筑波大学も共催して、茨城県圏央道沿線地域産業・交流活性化協議会の主催で「いばらき 圏央道産業交流フォーラムin AKIBA」が秋葉原ダイビル5B会議室で開催されました。

 まず、茨城県圏央道沿線地域産業・交流活性化協議会会長でつくば市の市長でもある、市原健一氏より主催者あいさつがあり、いばらき圏央道周辺の企業技術の集積とイノベーションへの期待が語られました。つづいて経済産業省 関東経済産業局 地域経済部 地域経済課 産業立地室 の近藤かおる室長からは、新成長戦略の中で、ライフイノベーションはグリーンイノベーションとならぶ、重点戦略であり、日本の成長産業として雇用の創出と海外への販路拡大を期待するとのご挨拶がありました。

(写真をクリックいただくとご講演の様子がご覧いただけます)

ご講演の様子

■基調講演「セラピー用ロボット・パロによる
             ライフ・イノベーションの国際展開」

  産業技術総合研究所 知能システム研究部門
                     主任研究員 柴田 崇徳氏


  高齢化社会を迎える日本では、今後少子高齢化による介護者不足が想定され、人手不足の解消、および介護者の負担軽減のためにもロボットによる生活支援技術に対するニーズは増えていくと思われます。
 産業技術総合研究所が開発したあざらし型ロボット「パロ」は、視覚・聴覚・触覚などのセンサーによって、呼びかけに応えて鳴いたり、体を動かすなど、人の反応に対応した動きをします。ちょうど赤ちゃんと同じような重さで、一つ一つ手作りされ、抱き心地や温かみなど感性に訴える部分も重視して作られたサービスロボットです。
 ペットとしてだけでなく、セラピーロボットとしても、介護施設や小児病棟などに導入されています。高齢者とのふれあいのなかで表情の乏しかった方に笑顔がもどったり、パロを介して高齢者と介護者のコミュニケーションが促進されるなどの効果が確認されています。
 日本だけではなく、海外でも「パロ」はセラピーロボットとしての効果を上げています。 日本や韓国ではペットとしての認識が高いのに対し、ヨーロッパでは、セラピーロボットとしての評価が高いことも特徴です。特にデンマークでは、ライセンス制度を設けるなど専門性の高い扱いをしています。このような制度もあり、ヨーロッパでは認知症の患者や高齢者へのセラピー効果が高いことが、心理的(うつの改善など)、生理的(血圧の安定や、ストレス減)、社会的(コミュニケーションの促進)な面でも実証されています。  宗教的な問題を持たない動物であることもあり(たとえば、豚が不浄とされる宗教もある)今後ますます、セラピーロボットとしての活躍の場は広がっていきそうです。


(写真をクリックいただくとご講演の様子がご覧いただけます)

展示

■ プレゼンテーション・デモンストレーション

 休憩をはさんで、圏央道沿線地域の地域情報と企業紹介が行われました。
(株)幸和義肢研究所、(有)土浦歯研、ライフロボティクス(株)、(株つくばウェルネスリサーチ、CYBERDYNE(株)の、障害のある方のために作られた機器の紹介から高齢者が元気に過ごすための健康プログラムの紹介まで、健康・福祉に携わる企業からのプレゼンテーションが行われました。

 また、講演会場の後方では、プレゼンテーションされた機器のデモンストレーションも行われており、実際に機器をさわりながら、説明をうける人の姿が多くみられました。

(写真をクリックいただくと展示の様子がご覧いただけます)

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