2011/9/16 人間総合科学大学
日時: 2011年9月16日(金)18:00〜20:00
会場:人間総合科学大学東京サテライト(
秋葉原ダイビル12F)
■ 心身健康科学サイエンスカフェ2011年度
第7回『体性−自律神経反射
〜最近の研究〜』
人間総合科学大学・人間総合科学大学大学院主催、日本心身健康科学会、人間総合科学・心身健康科学研究所共催にて、若い研究者や社会人向けに心身健康科学のトピックについて議論するサイエンスカフェが開催されました。
皮膚や筋・関節などに種々の刺激を加える治療法が、凝りや痛みを取り除いたり、血流を改善したり、内臓機能を調整したりすることが古くからよく知られていますが、なぜそのような効果をもつのか?
皮膚などからの刺激が痛みを抑える仕組みについては、1960年代にゲートコントロール説が提唱されたことを機に研究が進み、多くのことが分かっています。一方、内臓調節の仕組みについては、なかなか研究が進んでいませんでしたが、近年、一連の体系的な研究によってその一部が明らかにされてきました。これは、皮膚など体表への刺激が、反射性に自律神経を遠心路として内臓機能を調節するため、体性−内臓反射(体性−自律神経反射)と呼ばれています。
今回のサイエンスカフェでは、8月に続いて近年の体性−内臓反射の研究の歴史、最近の研究についてご紹介いただきました。
胃や心臓や膀胱や卵巣など器官ごとに異なる反射の特徴があり、ラット実験による各部位への皮膚刺激を行った結果が報告されました。例えば副交感神経が活動しているリラックス時には胃が良く活動するが、肢への刺激は延髄を反射中枢として副交感神経が働き、胃運動を活発化させ、腹部への刺激は脊髄が反射中枢となり交感神経が働いて胃運動を抑制するそうです。
ご講演後は、ドリンクと軽食を片手に、講師の方を囲んで、アットホームな雰囲気の中、質問&議論の場が設けられました。
(写真をクリックいただくとご講演の様子がご覧いただけます)
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