2013/2/8 the Tokyo u-Club 講演会
日時:2013年2月8日(金) 18:00〜
会場:首都大学東京秋葉原キャンパス
(秋葉原ダイビル12F)
“the Tokyo U-club”は、東京都に新設された首都大学東京の掲げる「大都市における人間社会の理想像の追求」という理念に共感し、その活動を側面から支援する志を持つ人々と大学とのインターフェースを果たす場として、設立されました。
福地会長の開会ご挨拶後講演が始まり、まず首都大学東京の高橋理事長より「日本人よ、誇り高く、自信を持って進もうではないか!」という勇ましいテーマのもと、「どんな時代になっても一番大切なことは『高い理想と志操を持った、賢明で逞しい次世代の人材養成こそが立国の鍵だ』ということであり、それが大学の使命です!」と力強く語っていただきました。
次に首都大学東京 都市環境学部 都市環境科学研究科 西村教授より「今までに例のないトンネル・地下構造物の掘削工法等について」というタイトルのもと、シールド工法などについて映像を用いながらわかりやすくご説明いただきました。
シールド工法とは、掘削をしながら同時にセグメントと呼ばれる円弧状のブロックを組み上げ、トンネル本体を構築していく方法で、深いところを長く掘ることができ、トンネル周囲の土の圧力がトンネルの内部空間を支えるため、構造的にも強くなります。
実はシールド工法はフランス人が考案し、1825年にイギリスで最初に導入されたとのことですが、その時の映像がとても興味深かったです。日本では1920年代に採用され、1960年代以降には、先端の掘削機と後方の作業スペースが分離されて、後方に土砂や地下水が流入しない安全な工法が確立されました。1980年代以降は、トンネル断面の大型化・長距離化・高速化・形の多様化に対応できる高度で緻密な方法が開発され、まさに日本のシールド工法は世界一で、その技術は英仏海峡トンネル、トルコのボスポラス海峡など、世界で活かされているそうです。
ご講演後、5Fの産学交流ゾーンで懇親会があり、ケータリングのお料理をいただきながら、3月で退職される高橋理事長を囲んで名残惜しい中、盛況のうちにお開きとなりました。西村教授には目標とされている、地上の都市空間を豊かにするための地下空間の有効利用などについてお話を伺ってみたかったところです。
(写真をクリックいただくとご講演の様子がご覧いただけます)
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