『インテルの強さの秘密?!』
「インテルはなぜ強いのか??イノベーション、、知財?」をテーマに東京大学特任教授
小川紘一氏に目からウロコ?!のご講演をいただきました。
日本企業が多額の研究開発費をつぎ込んでも海外企業に勝てない、エレクトロニクス産業の分野…それは、製造業における製品アーキテクチャーの理解がないままで、ビジネス・モデル・イノベーションで負けているからではないかと小川氏は指摘する。
本来製品アーキテクチャーには摺り合せ型と組み合わせ型とが存在していて、日本の製造業が得意なのは前者で代表例は自動車産業、もともとはエレクトロニクス産業も前者であったが、パソコンの普及と量産化に追従するように後者すなわちモジュラー化による組み合わせ型にシフト、オープンが進んでベンチャーや新規参入の企業が勝ち組になっているといった現状をデータで示され説明いただきました。
例えシェアが100%あっても、特許の件数が多くても、オープンが行われた途端にシェアが著しく下がっていく状況で、これは国際分業が加速し、爆発的な普及が始まることが要因となっている様です。日本のエレクトロニクス産業はまさにこの大きな渦の中に飲み込まれているという、関係者には強烈なショックのあるお話でした。
その様な状況の中で、インテルがなぜ強いのか?これにはオープンと完全ブラックボックス化の組合せが適切に?!行われているという仕組みがあるからだそうです。
ブラックボックス化したテクノロジーについては知的財産によって封じ込め、そこからオープンインターフェース化して外部コントロールを行う、その手段としても知的財産の仕組みを使っているため、利益率は確保されるというわけだそうです。んー、独禁法にも抵触しないなかなかの強者ですね。
日本でもインテルタイプとしては、自転車のシマノや三菱化学のDVD色素などがあるそうです。頑張れ、日本企業!
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