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  第36回アキバテクノクラブ交流会を開催しました
  (共催:秋葉原先端技術実証フィールド推進協議会)


ご講演

『インテルの強さの秘密?!』

「インテルはなぜ強いのか??イノベーション、標準化、知財?」をテーマに東京大学特任教授 小川紘一氏に目からウロコ?!のご講演をいただきました。
 日本企業が多額の研究開発費をつぎ込んでも海外企業に勝てない、エレクトロニクス産業の分野…それは、製造業における製品アーキテクチャーの理解がないままで、ビジネス・モデル・イノベーションで負けているからではないかと小川氏は指摘する。
  本来製品アーキテクチャーには摺り合せ型と組み合わせ型とが存在していて、日本の製造業が得意なのは前者で代表例は自動車産業、もともとはエレクトロニクス産業も前者であったが、パソコンの普及と量産化に追従するように後者すなわちモジュラー化による組み合わせ型にシフト、オープン標準化が進んでベンチャーや新規参入の企業が勝ち組になっているといった現状をデータで示され説明いただきました。
  例えシェアが100%あっても、特許の件数が多くても、オープン標準化が行われた途端にシェアが著しく下がっていく状況で、これは国際分業が加速し、爆発的な普及が始まることが要因となっている様です。日本のエレクトロニクス産業はまさにこの大きな渦の中に飲み込まれているという、関係者には強烈なショックのあるお話でした。
 その様な状況の中で、インテルがなぜ強いのか?これにはオープン標準化と完全ブラックボックス化の組合せが適切に?!行われているという仕組みがあるからだそうです。
  ブラックボックス化したテクノロジーについては知的財産によって封じ込め、そこからオープンインターフェース化して外部コントロールを行う、その手段としても知的財産の仕組みを使っているため、利益率は確保されるというわけだそうです。んー、独禁法にも抵触しないなかなかの強者ですね。
  日本でもインテルタイプとしては、自転車のシマノや三菱化学のDVD色素などがあるそうです。頑張れ、日本企業!

(写真をクリックしていただくと、会場の様子がご覧いただけます)

トークセッションも会場参加型?!で熱く展開されました

 ある意味ショッキングな?!講演会の後、トークセッションの冒頭でも、会場からも質問が相次ぎました。インターネットの出現についても、オープン標準化と同時に製品アーキテクチュアがモジュラー型(組合せ型)に移行しているので、まったく同じ傾向にあることが説明されました。たとえば、シスコの強さの秘密は知的財産上、プロトコルの改版権を渡さなかったところが市場支配力の最大ポイントとなっているそうです。インターネットの普及時期とパソコンのコモディティ化がうまく合っていて、卒啄同期で一気にイノベーションが起こったと妹尾先生も分析されました。 グーグルやアマゾンも同じ様な型で分析可能なのでは?次の手を打つためには?…残念ながら、なかなか打つ手がないのが現状の様です。ただ、ブラックボックス化している中身をオープンなアーキテクチュアで分解していくことは可能だそうです。
 今後は、標準化にいかに多く組込ませるかということよりも、事業戦略と知財戦略をリンクさせる必要があるとトークセッションは締めくくられました。

懇親会
懇親会でも熱い会話が交わされました!

 まだ講演会の興奮冷めやらぬ中、懇親会がスタートしました。
宴たけなわの中、恒例のPRタイムでは、自薦他薦?問わず多くの方のイベントのご案内や講師の方への質問など様々な発表で賑わいました。
 次回の懇親会は、忘年会を兼ねますので、お誘い合わせの上、ぜひご参加ください。

(写真をクリックしていただくと懇親会場とPRタイムの様子がご覧いただけます)
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