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  第38回アキバテクノクラブ交流会を開催しました
  (共催:秋葉原先端技術実証フィールド推進協議会)


ご講演

年明け初の交流会は、1年のスタートに相応しく、アキバテクノクラブアドバイザーの東京大学特任教授 妹尾先生にご講演いただきました。
  
   「イノベーション時代の産学連携          
     〜技術で勝って事業で負ける日本を救う道を探る〜」

■ イノベーションモデル

 日本は技術で勝っているが、事業で負けているのは何故か?知財権や知財網を整備しても、まだ勝てない。標準化が取れていないからでもない。イノベーション(モデルの創新)とインプルーブメント(モデルの改善)がいかに影響するかというお話で始まりました。
 経営モデルは、有形資産から無形資産へ移行していて、無形資産の最たるものは、情報知識で、その「知」の中で最も付加価値の高いものは「技術」と「ブランド」。その両者をつなぐものが「デザイン」というわけです。という背景のご説明の後、いよいよイノベーションのお話へ。
 従来モデルから新しいモデルへ変えることがイノベートです。いままでのイノベーションモデルは、技術シーズ起点型の知的創造サイクルで、技術を開発して知財で保護して製品化して、産業界で活用するタイプ。最近は、市場ニーズ起点型の事業創造サイクルで、ビジネス構想を立てて、知財を軸として構想を可能にするデザインを行い、それに見合ったリソースをアレンジメントしビジネスとして成立させることと、そのアレンジメントができる人材の育成も大切となるとのお話でした。

(写真をクリックしていただくと会場の様子がご覧いただけます)

ご講演

■ 競争力の源泉(リソース)は?

 時代と共に知の大競争は続くが、2004年にIBM会長の名を冠した発表されたパルミサーノレポートでは、「モデルを変えることがすごいのではなく、イノベーションによって競争力とモデルを変え続ける体質にすることがすごいことである」と強調しているとのことで、いままでとこれからのイノベーションタイプの変容と多様化について、また妹尾先生独特のネーミングによる分類でご説明いただきました。
 まずは、「垂直統合型自前主義の単独一社による画期的発明駆動型」で「技術が勝負」のタイプでいまだに日本企業だけこのタイプ。次に「複数垂直統合型自前主義の切磋琢磨型」で複数の同業他社が切磋琢磨し、「国内で勝てれば海外でも勝てる」というタイプ。これらは90年代で崩壊したが、まだ技術があれば勝てると思っている風潮があると指摘。
  今後のタイプは「新規ビジネスモデルの展開による水平分業型イノベーション」で、「オープンに協働しよう!」ということだが、オープンイノベーションをきちんと理解してほしいとのこと。
  つまり、知財権の公開、リソースの多様化に加えて、大切なのはイノベーションプロセスの分担化だが、オープンというのは決して平等ではなく、イノベーションイニシアチブを誰がとるのか?ということが重要なポイントとなるそうです。
 産学連携では、研究開発と事業戦略と知財戦略が「三位一体」と言われているが、実は、「製品特性に沿った急所技術の開発」と「市場拡大と収益の確保を同時達成するビジネスモデルの確立」と「知財マネジメントとの連動」とが相互に関係するものが本当の「三位一体」ということだそうです。
 そして、最後にイノベーションは提案しただけでは進まなくて、使った側からの逆提案を取り込んで、ベンダー起点のイノベーションでユーザーが駆動するということが大切であり、ユーザーからのフィードバックにみなさんの技術も活かして、アキバテクノクラブとして新しいイノベーションに貢献しましょう!と気合いの呼びかけで締めくくられました。

(写真をクリックしていただくと会場の様子がご覧いただけます)

懇親会
■ 懇親会は新年会バージョンです!

 今回の懇親会は新年会バージョンで、いつものビールに加え、産学連携日本酒や、甕だし日本酒などで喉をうるおしながら、すっかり恒例のPRタイムも多くの方々が登場されました。
 今年も1年、ここアキバの地の利?!を活かして、ユーザーの声に技術を融合させ、新しい産学連携の芽を育みましょう!

(写真をクリックしていただくとPRタイムの様子がご覧いただけます)
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