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  第41回アキバテクノクラブ交流会を開催しました
  (共催:秋葉原先端技術実証フィールド推進協議会)


ご講演

■ The Grid

 今回は、アキバテクノクラブメンバーである(独)産業総合技術研究所 情報技術研究部門 研究部門長の関口氏に、文部科学大臣賞(研究開発部門)受賞記念講演として、「オープンイノベーションの実践 〜情報技術の未来を示せるのか〜」と題してご講演いただきました。なかなか聴けない著名研究者の講演ということで、メンバー以外のゲスト聴講も多く、会場は真剣な中にも時々笑いも混じり和やかな交流会となりました。

  具体的な講演内容は、次の4つのセクション、「研究はこうして始まった」、「情報技術における標準化戦略」、「我々の置かれている研究環境」、「オープンイノベーションの実践」、から情報技術の動向と産総研における研究内容・体制といった極めて内容の濃いものとなりました。

  まず「研究はこうして始まった」というセクションでは、グリッドコンピューティングの研究の生まれた背景などを話されましたが、この話はまさに日本のコンピュータ研究の歴史そのもので、大型汎用コンピュータによる中央集中型の利用形態から、ワークステーションに移行する分散型の利用形態、さらにインターネット時代のデータセンタへのサーバのホスティングやサーバそのものを意識しなくなるクラウドコンピューティングの時代のなかでの定義づけを明確にされました。
  要約すると研究を始めた動機ということでは、"スーパーコンピューターをスーパーファミコンの様に使い勝手を良くしたい!"という思いからで、研究開発を進めたグリッドが目指したものは、人、資材、情報など自分が所有する様々な資源、また自分が所有していない様々な資源を、ネットワークで「仮想的」につなぐことで有効活用ができるコンピュータ環境を生み出すこと、となります。

  「情報技術における標準化戦略」のセッションでは、激しい国際技術競争の中にある情報技術において、国際標準として日本の規格を認めさせることの難しさを、グリッドコンピューティング技術の標準化で苦労された生々しい経験談を話され、聴衆を魅了されました。
  その中でグリッドコンピューティングの標準化については、日本もアジア圏を味方につけて欧米勢と議論を戦わせながら、それなりの成果を上げることができたとの事でその間の御苦労をしのばせるものでした。
  情報技術における標準化戦略については、ISOなど国際標準のためのフォーラムがあり、地理の壁、言語の壁を乗り越えても、さらに時間の壁、バカの壁があり?!なかなかわかり合えないこともあって…結局、グリッド標準として承認されるのに5年かかったそうです。ということで、関口さんが頻繁に海外に出張されていた理由がやっとわかりました!

(写真をクリックしていただくと会場の様子がご覧いただけます)

トークセッション

■ オープンイノベーションの実践

  「我々の置かれている研究環境」ということでは、欧米中心に研究が進められてきた情報技術を国内で進めていくことの難しさなどが話され、出席者も情報技術に関係する方々が多いため共感を得られる部分も多いようで、妹尾先生とのトークセッションも熱く盛り上がりましたが、いろいろな方面に差し障りがありそうな部分もあってWeb掲載は割愛するものの、当日の出席者は研究者の本音が聞けて大満足でした。

 最後に「オープンイノベーションの実践」ということでは、産総研をあげて取り組まれている第2種基礎研究の中での情報技術研究の今後の流れ、我が国産業がまさに生まれ変わっていく大きな変革期における産総研の役割などが語られました。
 また、妹尾先生からもテクノロジーをプロダクションしてもダメで、ビジネスモデルにフィードバックしながら、知財や標準化を検討するべきというお話もあり、出席者の未来への熱い思いを醸成しながら議論は懇親会へと続きました。

(写真をクリックしていただくと会場の様子がご覧いただけます)

懇親会
■ アキバテクノクラブに新メンバー!

 関口氏の受賞の祝杯の後も、あちらこちらで議論の輪ができ、今回も賑やかな懇親会となりました。
 また、アキバテクノクラブに新メンバーとして、13Fに入居されたRTC再利用技術センターの富士ソフトの方々のご紹介もありました!次世代ロボットの知能化技術を開発するプロジェクトに携わっていらっしゃいます。
 さらに、PRタイムでは、首都大のセミナーのご案内や異動でアキバに来られた方々のご挨拶もいただき、アキバ名物の万世カツサンドとビールを存分に?!味わっていただきました。

(写真をクリックしていただくと会場やPRタイムの様子がご覧いただけます)
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