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  第47回アキバテクノクラブ交流会を開催しました
  (共催:秋葉原先端技術実証フィールド推進協議会)


ご講演

■ アナログ→ディジタル→3DCG

 今回の交流会は、東京工科大学 メディア学部 専任講師 三上浩司氏に、『テクノロジーと表現 〜デジタルコンテンツの進化と可能性〜』と題して、アニメを中心とした制作技術の変遷や最新事例等についてご講演いただきました。
 大学院では、バイオ・情報メディア研究科の専任講師でもあり、産学官のコンテンツ研究組織であるクリエイティブ・ラボのプロデューサーでもある三上氏は、映画の「Always 三丁目の夕日」やPS3用ゲームなど、産学連携でモーションキャプチャリングシステムを用いて様々なコンテンツ制作支援も行っていらっしゃいます。
 今年の注目アニメ作品としては、「銀河鉄道999」を手掛けたアニメ監督のりんたろう氏が監督をする劇場版フル3DCGアニメ作品である「よなよなペンギン」(2009年12月23日公開)とプロダクション・アイジーが手掛ける「ホッタラケの島」(2009年8月公開)とのことですが、この2作品は従来手書きアニメの制作会社が時代の流れの中で制作ツールをフル3DCGに変更したという意味で業界では注目作品なので、「優れたCG技術」に注目しながら、ぜひご覧になってみてください。

  アナログからディジタルそして3DCGへ、アニメの制作技術は変化していますが、手書き作画が主流であった制作会社の中ではデジタル作画は普及せず、最近のヒット作品であった「崖の上のポニョ」も、2Dで制作されている現状の中で上記2作品は注目されています。
  すでにハリウッドで製作された「WALL・E」の制作現場では、3DCGをチームで使いこなし分業体制がしっかりできており、3DCGツールの利用ということでは残念ながらわが国は米国に5年以上の差をつけられているとのことでした。
  更なる3Dの将来としては、立体視映像の「Stereo Scopic 3D」(S3D)が制作されつつあり、欧米やアジア圏でも拡大中とのことなので、S3Dの分野では日本も欧米に負けずに先進的に取り組んで、是非巻き返したいものですね。
  そういったコンテンツ産業の市場動向としては、盛り上がりを感じつつも、経済状況もありやや減少傾向にはあるが、続きは質疑応答で!ということになりました。

(写真をクリックしていただくとご講演の様子がご覧いただけます)

■ 質疑応答編

 そして、いつもの妹尾先生の軽快かつ鋭い切り口のトークセッションに代わり、事務局や会場からの質問応答が行われました。

「イノベーションの視点からみたコンテンツ産業とは?」という質問には、コンテンツ産業はすでにデジタル化の波を受けて業容の変化を余儀なくされている広告・新聞・雑誌・出版・音楽などの業界と、ラジオ・テレビなどデジタル化がこれから本格化する業界とがあり、まさにスタートラインに立ったところで、これから大きなイノベーションの波が襲ってくるであろうとのことでした。
  またコンテンツ産業はコンテンツ制作だけでなく、その流通・販売・課金といった業容の企業も存在するので、このあたりも大きな変貌を遂げるであろうとのことでした。
 
「産業政策においてデジタルコンテンツ産業は日本経済を支えられるか?」との質問については、我が国のコンテンツ市場規模は13.8兆円規模でまだまだ小さくしかも微減の状況ではあるが、世界では特に新興国を中心に右肩上がりで規模が拡大しているので、我が国コンテンツ産業はデジタル化を武器に積極的に海外市場を開拓しては、とのことでした。
  またビジネスモデルについても、従来のコンテンツ産業に従事するプロデューサの経験を、デジタルコンテンツ産業の海外展開に大いに活用すべきではないか、そうしないと貴重なプロデュース能力が伝承されていかないのではとの懸念をしめされました。

最後に「秋葉原をデジタルコンテンツの聖地」にするための施策をお伺いしたところ、ネットでいろいろ買えても、絶対秋葉原でしか売っていないものとか会えないもの、本物があるといった秋葉原に人が集まる仕掛けが肝要との意見を示されました。

 

懇親会
■ 懇親会は忘年会バージョンで

 いつもの万カツサンドとビールに加え、忘年会バージョンということで、ワイン&チーズを片手に、質疑応答の余韻を残しつつ、講師の三上先生を囲んで、若い?!東京電機大学の学生の方々も交え、静かに盛り上がる懇親会となりました。
 PRタイムでは、産総研ベンチャー開発センターの酒井氏や、おなじみ首都大の草間氏からイベント情報の周知があり、つくば市の塚本氏からは箱根駅伝のPRもあり、さわやかな気持ちのまま、お開きとなりました。

(写真をクリックしていただくとPRタイムの様子がご覧いただけます)
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