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  2015年度第1回アキバテクノクラブオープンセミナーを開催しました
               


まちあるき

2015/4/16 
2015年度第1回アキバテクノクラブオープンセミナー

 
案内役:河合 昌次氏
テーマ:落語とまち歩き 実践篇
        〜秋葉原から日本橋まで〜 
講師:篠生 政士氏
   /三井不動産株式会社 日本橋街づくり推進部
    事業グループ 統括
テーマ:日本橋再開発について

  ■江戸落語でなぞるまち歩きの楽しさ
 

 2015度第1回目のオープンセミナーは、昨年度好評をいただいた「落語とまち歩き」の実践編として、前回講師の河合昌次氏を案内役に、アキバテクノクラブの本拠地である秋葉原から、前回セミナーで鑑賞した江戸落語「百川」の舞台である日本橋までのまち歩きとなりました。

約20名の参加者は、アキバテクノクラブの本拠地であるダイビル5階産学交流ゾーンに集合し、講師の河合氏より事前レクチャーをいただいた後、15時過ぎよりまち歩きがスタートしました。

はじめに、神田川にかかる歩道橋を渡り、川沿いに佇む柳原神社へ。境内には富士講の跡も残り、歴史を感じさせます。傍らには猫がお昼寝。和みます。

次に、中央通りと靖国通りの角地にかつて建っていた、「千両みかん」の話で有名な「万惣」跡地へ。現在、新しいビルの建設中となっていました。ここから中央通りを挟んで向こう側の地区一帯は、江戸時代に青物市場だったとのこと。これが江戸大火で焼けてしまい、その後、アキバの「ヤッチャバ」へ市場が移転することになりました。

中央通りを進み、神田駅を過ぎたあたりの両側地区は、大工さんが多く住んでいた「竪大工町」、染物屋さんが多かった「紺屋町」、と呼ばれていたエリア。かつての町名がなくなってしまうのは、どこか寂しいものです。

更に中央通りを進むと、現在の千代田区と中央区との区境となっているかつての神田掘に掛かっていた今川橋跡へ。付近には、昭和初期に建設された旧丸石自転車本社ビルが、現在も風雅な歴史建築として残っています。また橋の横で焼かれていたお菓子が、今川焼の元祖とか。

いよいよ日本橋エリアに入ってゆくと、江戸中に時を知らせる大元となっていた、「時の鐘跡」へ。ここで撞かれる鐘の音に合わせ、江戸市中の他の9箇所でも鐘が撞かれていたそうです。付近には、江戸時代後期にオランダ人の江戸宿となっていた「長崎屋」の跡も。

日本橋の室町3丁目交差点を過ぎた道沿いは、かつての「十軒店跡」。羽子板屋さんや人形屋さんも軒を並べていたそうです。



(写真をクリックいただくとまち歩きの様子がご覧いただけます)

福徳神社

室町再開発が進むエリアに再建された「福徳神社」で、再開発を推進されている三井不動産の篠生氏と合流。更に、神田神社の権宮司を務められている清水氏も合流されました。

800年代後半頃には既にこの地に鎮座していたと伝えられ、平安時代後期には源義家、室町時代には太田道灌、江戸時代には徳川家康や秀忠から厚い信仰を得ていた福徳神社は、時代の変遷と共に、かつて300坪あった境内地が30坪に縮小の憂き目に遭ったり、撤去や他の地への移転となったり、波と節を繰り返してまいりました。この度、室町再開発に合わせ、2014年10月に見事に再建!境内地の空中容積が、周囲を取り巻く高層ビルの追加容積として活用されています。

篠生氏のご案内で、境内地下の駐輪場を経て、再開発ビルの地下店舗を楽しみながら、5ヶ国語にも対応可能な日本橋案内所へ。更に地下道を進むと、壁面の一角に、江戸末期後期の日本橋から今川橋までの大通り(現在の中央通り)を南北約7町、767mに渡り俯瞰した「熈代勝覧(きだいしょうらん)」が復元されています。88軒もの多彩な問屋や店が並び、日本中から集まってきた膨大な人数の買い物客や商人が行き交う様が、生き生きと緻密に表現されている様は、長時間見ていても飽きさせません。(参考:室町東地区開発計画ガイド、三井不動産)

まち歩きの終着点は、三井不動産も開発に係られた、日本橋川沿いに佇む文化情報発信型飲食店「豊年萬福」。河川敷地に張り出した「川床」が水辺の粋な楽しみ方を喚起しつつ、地域の老舗の味を様々に楽しめるこのお店で、参加者一同、篠生氏より地域の再開発について更に詳しいご説明をいただいた後、乾杯。宴は時を過ぎるのも忘れるほど盛り上がり、最後は、日本橋、神田・秋葉原を共にフィールドとする神田祭の主役、神田神社で権宮司を務められている清水氏御発声の由緒正しき一本締。これからも、両エリアの交流を更に深めてゆきたいものです。
 
(写真をクリックいただくとまち歩きの様子がご覧いただけます)
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