2016/12/09
2016年度第8回アキバテクノクラブオープンセミナー
【講師】
吉田 賢一 氏 / 株式会社JTB総合研究所主席研究員
テーマ:「観光先進国に相応しい地方創生期の『地域経営人財』づくり」
■ 真の地方創生に向けた「人財」に求められるものとは?
平成28年度第8回目のオープンセミナーは、アバンアソシエイツによるアバンフォーラムとの共催形式で開催され、JTB総合研究所の主席研究員である吉田賢一氏にお越しいただき、ご自身の多彩な御経験を交えつつ、全国各地域で取り組まれている地方創生を担う「人財」像やその育成戦略を中心とするお話をいただきました。
はじめに、地方の真の「創生」に向け、「知の融合」の創出と場、経済のサービス化への対応、規制緩和と規制の再設計、地域資源の洗い出しを通した選択と集中、がポイントとして掲げられた後、こうした分野を担う「地域経営人財」の資質として、ネットワーク力、マネジメント力、エンパワーメント力、そして、問題状況において課題を正しく抽出し、客観化して把握するための「メタ認知力」が示されました。
地域に渦巻く複雑系の本質を直観的に捉え、多種多様なステークホルダーのベクトルを束ねつつ推進できる、スーパーな「人財」のようですね。国や大学でもこうした「人財」の育成に向け、様々な取り組みが成されていますが、まだ道半ばといったところのようです。
次に、地方創生の目玉の一つである「観光」の梃入れに向け、現在、全国で111法人が登録されている「日本版DMO」の現状、成功要件、求められる人材像についてお話いただきました。DMOという「枠組み」だけを用意してもうまく機能せず、観光協会等の既存組織も活用しながら、課題解決に向けた関係アクターのネットワーク化を図るなど、「中身」を変革することが肝のようです。そして、現場で真に使える「人財」を生み出すべく、個人の資質や目標に合わせた「テーラーメイド型」の育成プログラムが望まれているとのことでした。
(写真をクリックいただくとご講演の様子がご覧いただけます)
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