2019年度第5回アキバテクノクラブオープンセミナーを開催しました
(共催:新ケミカル商事株式会社)
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2019/11/21
2019年度第5回アキバテクノクラブオープンセミナー
(共催 新ケミカル商事株式会社)
演者: 落語 三遊亭鳳志師匠
「味噌蔵」
講談 一龍斎 貞弥 「徂徠豆腐」
■ 江戸でうまれた味
11月21日に新ケミカル商事株式会社との共催で第5回アキバテクノクラブ
オープンセミナーが開催されました。
新ケミカル商事株式会社のメセナ活動の一環として行われ、
恒例となりました「古典芸能をを楽しむ会」です。
ここ数回はテーマを決め、テーマに関するワークショップと
テーマに沿った講談と落語をお楽しみいただくのがこの「古典芸能を
楽しむ会」の形になりつつあります。
まずは、産学交流ゾーンでウェルカムドリンクと、江戸の味を伝える
「笹巻き毛抜き寿司」を味わっていただきながら、ワークショップが始まりました。
今回のテーマは「江戸でうまれた味」。
寿司、てんぷら、うなぎ、そばなど世界にも認知されたこれ
ら日本食は江戸で生まれた味で、その誕生には江戸時代、江戸という
都市の状況が深く関わっていることを、鳳志師匠、貞弥さんの掛け合いで
ひも解いていきました。
今回のテーマに関する文献を多数著された飯野亮一先生も特別ゲストとして
お話に加わり、その広い知見をご披露いただきました。
江戸でどのように寿司、てんぷら、そば、ウナギの料理が完成して
いったのかを会場の皆さんが理解したところで、本公演が始まりました。
(写真をクリックいただくとウェルカムドリンク&ワークショップの様子がご覧いただけます)
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■ 講談「徂徠豆腐」
場所を会議室に移し、まずは、一龍斎貞弥さんによる「徂徠豆腐」
の一席。「江戸の味」というしばりがある中で貞弥さんが選んだのは、
「豆腐」。豆腐も江戸庶民の貴重な蛋白源となる食でした。
その豆腐にまつわるお話です。
教科書にも載っている歴史上の人物「荻生徂徠」がまだ何者でもなかった
頃、学問は続けながらも苦しい生活を送っていました。
そんな徂徠をひょんなことから支えたのが、人の好い豆腐屋でした。
そこから数年後立身出世を遂げた徂徠が豆腐屋の苦境を知り恩返しを
するという人情噺を一龍斎貞弥さんの語りで堪能しました。
噺のそこかしこに江戸庶民の生活が感じられる一席でした。
(写真をクリックいただくと講談の様子がご覧いただけます)
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■ 落語『味噌蔵』
もう一席は鳳志師匠による落語「味噌蔵」です。
鳳志師匠によると「江戸の味」単品のお話はいくつかあるそうですが、
寿司、てんぷら、そば、ウナギすべてが出てくる落語というのはないそうで、
苦肉の策で披露されたのが、この「味噌蔵」でした。
話は、しまり屋の味噌屋の主人のケチぶりとその留守にはめをはずす
奉公人。そして思いがけず早く帰ってきた主人がそれをとがめているところに
届けられたものが「田楽味噌」。この匂いでケチな主人が出かける前に
奉公人に言いつけていた火事の場合の対処を思い出し、慌てる。という落ち
がついたお話です。
この話の中で普段ろくなものを食べていない奉公人たちが、食べたいものを挙げていく
場面があります。
ここで鳳志師匠は江戸の味「寿司、天ぷら、うなぎ、そば」を登場させます。
けちな主人のもとでは食べられない憧れの味として登場した江戸の味。それぞれの
食べ物を奉公人が食べ、舌鼓をうつ場面は鳳志師匠の独壇場で、江戸の味に魅せら
れた公演となりました。
公演終了後には公演テーマである「江戸の味」にちなんで、抽選で老舗「神田川」
のペアお食事券があたるという新ケミカル商事株式会社からの粋なプレゼントが
あったことを付け加えておきます。
(写真をクリックいただくと落語の様子がご覧いただけます)
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