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2019年度第7回アキバテクノクラブオープンセミナーを開催しました
           


ご講演の様子

2020/1/22
2019年度第7回アキバテクノクラブオープンセミナー
     

 
【テーマ】  「『地域の人』になるための8つのゆるい方法 まちのメディアを使う・学ぶ」

【講師】 
荻野健一氏/デジタルハリウッド大学大学院教授
河井孝仁氏/東海大学文化社会学部
         広報メディア学科教授      
   


■ 「地域の人」になるための8つのゆるい事例 

 講師の荻野健一教授は、ご自身が中心に活動している勉強会エディ・ラボの活動を通じて、全国で展開されている多くの地域活動の中から、特徴的ないくつかの事例を選び出し、その事例展開の中心人物と河井孝仁教授が議論のキャッチボールをするプロセスを文章化することが、今回の出版につながったことをまず紹介された。

  8つのゆるい事例とは、
 第1章「顔ハメパネルは進化し、自由に個人が使えるメディアに」ということで、観光地や温泉などで衰退していた顔パネは、PCでデザインして安価に製作がかのうになったこと、画像中心のSNSの普及でインスタ映えする顔ハメパネルが見直され個人が情報発信してくれたことで、地域にかかわる入り口になったことを紹介された。

 第2章「ローカルアイドルは、成長する地域メディア」では、千葉県柏市を中心に活動している加藤成美さんを、卒業がなく一緒に年を取っていくアイドルとして紹介された。

 第3章「地図の載らない"名所"を生み出す」では、熊野古道を例に熊野川沿いの崖の段差は、熊野詣でを終えた貴族たちは川を船でくだり、お付の人たちはこの段差の道を歩いてくだったという話を知ることで、ただの崖の段差が人間の想像力で名所になることを紹介された。

 第4章「酒蔵から町を語る」では、広島県西条の酒蔵めぐりを通して、「酒を語る人」から「酒を通して町を語る人」になる楽しさを紹介された。

 第5章「BE KOBEはシビックプライドの旗印となるか」では、「BE KOBE」の巨大モニュメント設置を通じて、登ぼりたくなるモニュメント→汚れるモニュメント→掃除したくなるモニュメント というサイクルの中から、市民のゆるい参加の入口作りが紹介された。

 第6章「葉山町のインスタグラムで地域デビュー」では、町役場が中心となって若者の移住定住促進の活動が紹介された。

 第7章「人と地域を映画でつなげる「みしまびとプロジェクト」では、アキバテクノクラブでも映写会を開催した映画「惑う After the Rain」の製作プロセスと地域に与えたインパクト、そしてその活動から生まれた「みしま未来研究所」について紹介された。

 第8章「文化の知層としての地域 ―生活文化の形成と編集された街の記憶―」では、過去に開催されたアキバテクノクラブ・オープンセミナーで荻野先生が講演された秋葉原地域に積層された文化知層をベースに、地域に潜在する文化的資源の発掘の重要性を紹介された。

(写真をクリックいただくとご講演の様子がご覧いただけます)

トークセッション及び懇親会の様子

■ 地域にどのようにかかわれるか?  

  地域の担い手不足が語られ、地方議会議員の成り手がいない自治体まであるなかで、この本は「地域にかかわりたくなる気持ちをどのように湧き上げらせるか」をきわめてゆるい方法で事例紹介していると河井教授は話された。

 地域に住んでいる人にとって、地域デビューは極めて敷居の高いことであって、その参加は簡単なことではない。
 一方においてインターネットやSNSの利用が進む中で、あるテーマで人と人が知り合える機会は格段に増えていることも確かで、この知り合える機会のなかに、考え抜かれた脆弱性(バルネラビリティ)といった「かかわりしろ」を事前に準備しておくことがきわめて重要で、しかもその「かかわりしろ」のゆるさこそが成功の鍵であると、河井教授は解説された。

■ 懇親会では地域とのかかわり方の難しさの続きが  

 講演の後は恒例の懇親会となりましたが、当然のことながら参加者の多くが自分の問題ととらえていたこともあり、講師を中心にさらに様々な議論となり、時間経過を忘れて議論を続けることとなった。

(写真をクリックいただくとご講演と懇親会の様子がご覧いただけます)


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